五月山公園荒木村重の日記

梅の日

梅雨はつらいが
梅酒のうまい時季がやってきた

歳を経る毎に
梅酒が美味くなる

日々が酸っぱくなっておるのかのう

あの時
なんとのう戦国の世が終わった気がしたが

徳川の治世は驚くほど長かった

信長公や秀吉の薫陶を受けた
家康の采配もよかったが
何よりも厭戦気分が全国に深く染み入っていたことが大きい

平和を維持するものは
戦を厭う気持ちの総決算じゃ

商
信無くば立たず

勝つ戦は始める前から
勝つ理由がわかっておるものじゃ

勝兵はまず勝ちて
而るのちに戦いを求むとな

いかな技術を駆使しようと
約束は守らねばならぬ

くくっ

人には二種類の行き方があるの
彼らのように生きるのか
その逆かじゃ

どっちつかずに生きておるのが
最も多いのお

ほんとに生きているのかの

水魚の交わりの力で
難関を乗り越え国が成立した

水と魚のような出会いが
あまた生まれれば
よい国
よい夫婦
よい集団が
そこここにあふれるじゃろうに

かんたんなことがなかなか
起こらぬのお